がんを克服し復学できたお子さんたちは、それまでの闘病生活から日常生活・学校生活に戻っていきます。
無事に学校生活になじめるだろうか、体力面、学業面、交友関係など親として心配は尽きないことでしょう。
今回は小児がんの復学後の学校生活と家族ができることを体験談を交えてお話します。
小児がんの復学後の不安
- 学校生活の不安
- 体力面の不安
- 学業面の不安
- 交友関係の不安
私の娘は小児がん(白血病)が一度寛解になり、化学療法を経て退院できました。
退院後、自宅で様子を見ながら復学をしましたが、復学後2日で体調を崩し、白血病が再発していました。
復学への準備をしているときに私が調べたこと、感じたことを書き残していきます。
学校生活の不安
復学後気になるのは、学校生活になじめるかということでした。
娘の場合は学校に行くことなく入院生活を送ることになり、復学というよりは他の子よりずっと遅れた入学という感じになりました。
担任の先生や教頭先生、校長先生、幼稚園から持ち上がりのお友達のご父兄の理解と協力を経て復学の日を迎えることができました。
復学に際して、病状の説明や学校生活の服薬など注意してほしいことを事前に学校職員に相談し理解を得ておくと安心です。
体力面の不安
小児がんの治療のため、お子さんは生活の大部分の時間を病室のベッド上で過ごしてきました。
そのため、体力が落ち、他の子と比べてとても疲れやすくなっています。
加えて小学生中学年くらいまでのお子さんは自分の体力の限界を知らずに走り回ったりするので、いつの間にか無理をしているということもあります。
焦らずゆっくりとできる範囲で運動を続けていき、少しずつ筋力をつけていきましょう。
体育の授業などは主治医と相談のうえ、当日のお子さんの様子を見ながら参加できるときは参加し、休むときは休むようにしてください。
娘はとてもやんちゃで走り回るのが好きなタイプでしたが、復学後1ヶ月は体育は見学し、様子を見ながら参加しようと相談していました。
学業面の不安
学校を長期に休んでいたことで、勉強の遅れが出てしまうのはどうしようもありません。
少しずつお子さんができる範囲でコツコツ進めておきましょう。
くれぐれも学業の遅れを取り戻そうと急かしたりしないようにしてあげてください。
一番焦りを感じているのはお子さん自身なのです。
宿題を一緒にやったりするなど、夫婦でサポートをしてあげましょう。
交友関係の不安
小児がんの治療の抗がん剤治療、放射線治療、その他投薬の副作用などで、顔が膨らんだり(ムーンフェイス)、脱毛したりすることがあります。
子供は素直ですから、傷つけるつもりがなくても「ふとったね」「はげてる~」などお子さんが傷つくような言動をすることがあります。
そういった傷つくような言動をクラスメイトがしないように担任の先生から話してもらうようにお願いしておくとよいでしょう。
可能であれば親御さんご自信がクラスで説明するのも良いかもしれません。
おわりに
娘の復学を控えて、私たち夫婦は多くの準備をしたり、悩んだりしました。
後から学校に来た子を周囲は迎えてくれるだろうか、遅れたことでいじめられないだろうか、勉強や運動、その他のイベントは大丈夫かなど…。
心から学校に行ける日を楽しみにしていた娘が一日も長く元気で楽しい学校生活を送ってほしい。親の純粋な願いでした。
病魔はたった2日の登校しか許してくれませんでした。
ほとんどピカピカのランドセルを見るたびに悲しくなります。
ランドセルを背負って妻と一緒に学校にいった後姿は今も忘れられません。
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