小児がんは子どもにできるがんの総称ですが、その実態は大人のがんとは全く違います。
子供は大人のように不調や異変を伝えることができないため、親御さんの観察力に頼るしかありません。
今回は小児がんの初期症状や発見方法について、私自身の体験談を元に書き残していきます。
小児がんの初期症状や発見方法
子供は自分の不調や、体の異変を具体的に両親や周囲の人に伝えることができません。
乳児や幼児ならなおさら難しいといえます。
そのため、毎日の生活の中で、ご両親がチェックすることが大切になります。
- ごろごろしている
- 微熱・発熱が続く
- こぶ・しこりがある
- 頭痛・嘔吐がある
- 出血がとまりにくくなった。
- 骨や関節を痛がる。
普段の会話で変わった様子がないか、お風呂にいれたときに気になるこぶやしこりがないか、風邪が長引いていないか…。
小さな異変を見逃さないようにしてください。
取り越し苦労でもいいのです。
ごろごろしている
いつもは遊びまわっているはずの子供がなんとなくごろごろしている、布団からでてくるのに時間がかかっているといったいつもと違う様子はありませんか。
子供は言葉で不調を伝えられないことが多いため、周囲が行動をよく観察して把握してあげることが必要です。
微熱・発熱が続く
結果的に小児がんだった「発熱」のケースは、発熱と解熱が続いている、微熱が何日も続くといった場合にみられることがあります。
風邪による発熱だと思っていたら実は・・という事もありますので、発熱と解熱が繰り返される、長い微熱は病院に連れて行きましょう。
風邪と診断されたあとも微熱や発熱が続く場合は、別の病院の打診も念のためしておくと良いでしょう。
私の場合、娘は実際に発熱と解熱を一週間繰り返し、たちの悪い風邪かもしれないからきちんと一度診てもらおうと医者に連れて行ったときに発覚しました。
親が「風邪だろう」と自己判断すること、その結果、病院へ連れて行く時期が遅れるのは、実は非常に危険です。
こぶ・しこりがある
しこり・こぶは、身体のどこにでも出来る可能性があります。
子どもの身体を触ってやっとわかるものから、ポコっとした明らかな膨らみとして発見で切るものまで様々です。
こぶが急に大きくなった、硬くなってきたといった、しこりやこぶが何らかの成長や発達をみせている場合はすぐに病院に連れて行ってください。
目でみた感じや触感で良性か悪性かの区別は素人ではつきません。
また、素人判断は大変危険です。必ず専門のお医者様の診断を受けてください。
頭痛・嘔吐がある
頭痛と嘔吐がある場合も注意が必要です。
特に噴水のような嘔吐は緊急性が高いそうです(娘の嘔吐時に主治医から伺いました)。
大人はストレスや体調不良、湿度の高さなどで偏頭痛を起こすことがありますが、子供の場合はよほどの場合や体質ではない限り頭痛は少ない傾向です。
お子さんが頭痛と吐き気を訴えた場合は、朝一番ではなく、すぐに病院に行くようにしてください。
出血がとまりにくくなった。
出血が止まらない場合、考えられる小児がんは「白血病」があげられます。
白血病になると、健康な白血球が少なくなるため、免疫力が低下するため、感染症にかかりやすくなるなど、様々な症状が身体にあらわれます。
娘の場合は、出血がとまりにくくなるという事になる前に、病名が判明・確定したため、出血のとまりにくさを気にすることはありませんでした。
しかし、白血病が進行するにつれ、血が薄くなったり、輸血を毎回しないと体調を維持できなくなっていきました。
骨や関節を痛がる。
小児がんの初期症状として代表的なもののひとつに、「骨や関節の痛み」があげられます。
特に10代前半の場合、骨の成長で生じる痛み(成長痛)と間違われることもあります。
痛みが10日以上続く、腫れなどが出てきた場合は、念のため病院に行きましょう。
取り越し苦労を恐れないことが早期発見の近道
「ただの筋肉痛かもしれない」「子供が遊んでこぶを作っただけかも」「こんなことで病院にいったら恥ずかしいかも」。
取り越し苦労や、明らかな病気とわからないまま病院へ連れて行くことへの遠慮は実は危険です。
私自身、ただの風邪かもしれないと、病院に連れて行くことをせず、風邪が1週間以上長引いて初めて病院に連れて行きました。
結果、発見が遅れてしまいました。
非常に後悔しています。
もっと病院に連れて行くことに前向きになっていればと思います。
頻繁に連れて行き過ぎるのも問題ですが、気になったこぶや、風邪かもしれない症状などは様子見をせずに病院を受診してみてください。
取り越し苦労かもしれません。しかし取り越し苦労で異状がないとわかっただけでも安心しませんか。
また、風邪のような症状は、様々な病気の初期症状であることが非常に多いです。
風邪=すぐ治る とは限りません。
本当にただの風邪なのか、風邪のような初期症状ではないのか、これは実際に専門医の受診でなければわかりません。
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