娘は小児がんの白血病を発症し、再発と2度の骨髄移植を行ってきました。
沢山沢山頑張って、空に還った娘。
愛する我が子が小児がんで余命告知されたとき、知って欲しいことを、体験を通して書き残していきます。
小児がんで余命告知された時に知って欲しいこと
愛する我が子が小児がんになり、懸命に治療した日々が報われず、余命告知されてしまった。
親御さん、ご家族の絶望は察するにあまりあります。
私自身、娘が余命告知されたときのことはあまりにショックで覚えていません。
治ると強く信じて毎日がんばってきました。
娘自身も小さいながらも「おなかの虫を退治する!」とがんばっていました。
それだけに「命の期限」を宣告されたときはこれ以上の地獄があるのか、娘の可愛い笑顔をあと数ヶ月で失ってしまう現実に、胸が砕けそうでした。
余命告知されたとき、何をすればよいのか、知って欲しいことは大きく分けて2つです。
- 残りの日々をどう過ごすか。
- お子さんへの接し方
残りの日々をどう過ごすか。
余命告知を受けてまず思うことは、我が子に残された時間、日々をどう過ごすかだと思います。
数パーセントにかけて辛い治療を受けてもらうのか、治療を諦めて残りの日々で思い出作りをするのか。
答えは家族それぞれだと思います。
私たち家族は思い出作りを選びました。
娘にたくさん痛い思い、我慢をさせてきた分、思いつく限りの場所にいき、たくさんの思い出を作りました。
ディズニーランドで会いたかったドナルドにあったときの笑顔、遊園地、動物園、水族館、毎日が夏休みであるかのように、たくさん遊びました。
幼稚園、小学校のお友達を家に招いて、ホームパーティーも沢山しました。
「治療を選べば万にひとつでもこの日々が続く未来がみえたかもしれない」と思うときもありました。
でも、数パーセントの確率は、本当に数パーセントで奇跡なのかもしれません。
辛い治療をたえてきた娘に、奇跡を願い更に辛い治療をさせることは、私たち家族はできませんでした。
お子さんへの接し方
がんの余命告知を受けた後、我が子への接し方をどうするかというのも葛藤する問題です。
子供は闘病生活の中で、自分が置かれている状況を幼いながらも少しずつ理解していきます。
「自分は病気なんだ」「治るのか不安だよ」と親には言えない悩みを小さな胸に抱えているのです。
お子さんの悩みや不安はしっかり受け止め、できる限り笑顔で接してあげてください。
子供にとって両親の笑顔や励ましは、どんな薬よりも効く心の特効薬です。
娘は小学生低学年でこの世を去りました。
当時の私は娘はまだ幼いから病気のことや余命宣告のことは難しくてわからないだろうと思っていました。
しかし逝去後、看護婦さんや私の母(娘にとっては祖母)に悩みを打ち明けていたことを知りました。
両親には言えなかったのでしょう。
娘の気遣いと、気づいてあげられなかった無力さにしばらく打ちひしがれたものでした。
幼いからわからないだろう、と思わずに、必要な時は病気について親子で話す事も必要です。
総括
我が子のがんは治ると信じて家族一丸となって闘病生活を続けていた中で、余命宣告を受けることはまさに「この世の地獄」でした。
余命宣告を受けた直後から、我が子の残り時間をどうすればよいのかの選択を迫られます。
答えは家族の数だけあるでしょう。
どんな選択であれ、後悔はでてきますし、出した答えの是非を他者が問うことはできません。
愛する我が子の残された時間をどう使うか、前向きな答えがでてくれるよう、願って止みません。
私と娘の闘病の記録です。
今闘っている人たちの答えや支えになれば僥倖です。
>>小児がん闘病記~白血病発病から最期まで~
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