終末期のがんのせん妄と余命の関係。

がんの終末期には「せん妄」という症状がみられるようになります。

終末期のがんのせん妄と余命の関係。

せん妄が始まった時からでも、実は家族ができることがあります。

ここではせん妄と余命の関係、ご家族がせん妄の患者さんにできることを解説します。

せん妄とは

意識障害が起こって頭が混乱した状態を示します。通常のせん妄は、75歳以上の高齢者に多く発症します。

主な症状は以下のとおりです。

  • 幻覚/幻視
  • 軽度から中度の意識障害
  • 異常な行動、発言
  • 心細さを感じるようになる

認知症と間違われる症状ですが、末期がんのせん妄は急に症状が現れるため気づきやすいようです。

この時期のせん妄症状の幻覚により「お迎えがきた」と、過去に無くなった愛する人や、友達の姿を感じて発言するようになります。

私の妻の場合は、突然つじつまの合わないことを言い出すようになり、今自分がいる場所が居間なのかトイレなのかもわからなくなり、過去に小児がんで無くなった娘が近くにいると言い出すようになりました。

娘と楽しく会話しているように笑顔で独り言を言うことも何度かありました。

私は今ではせん妄の症状だろうと思いつつも、娘が本当にそばにいたのでは…と信じています。

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せん妄の始まった場合の余命

がんの種類や治療状態(薬の副作用など)にもよりますが、せん妄が始まった時のおおよその余命は1ヶ月以内もしくは1週間以内と、とても短い場合が多いです。

しかしながら、せん妄が始まったから余命はこれくらいと明確な時期を判断する基準にはなりません。

がんの種類や患者さんの状態、治療度合いによっても変わってくると思われます。

余命予測に関してはこちらにも載せていますので、あわせてチェックしてみてください。
参考■がん/ガンの余命予測、1週間、1ヶ月の症状。

筆者の妻のケース

妻のせん妄は亡くなる2日前に始まりました。

その後強い痛みを訴え、自ら鎮静を希望したので鎮静をお願いし、そのまま眠るように旅立ちました。

鎮静をかける前に家族や身内一人一人にお礼を言っていたのが今も胸に残っています。

自身で鎮静を選び、安らかな最期を迎えさせられたのが家族の救いです。

せん妄の患者さんの家族ができること

終末期のがんのせん妄と余命の関係。

せん妄には大声を出したり、ずっと意味のない発言を繰り返したりと、ケアをする家族の精神的負担が大きくなることがあります。

特に「周囲に迷惑をかけるのではないか」「大声だけでもなんとかしたい」という不安が募ります。

せん妄は家族の「大丈夫だよ」「ここにいるよ」といった声かけで収まることもありますので、優しく声をかけて落ち着かせるようにしましょう。

せん妄状態がひどく、周囲への迷惑や、患者さんの体力の消耗の問題が生じる時は、強い安定剤や、睡眠薬を処方されて眠ってもらうということも多いようです。

無理に眠ってもらうことに抵抗を感じる人も多いかもしれませんが、患者さんの体力を考えると眠ってもらうことも大切です。

一人や二人でケアをするのはとても難しいので、交代で食事や介助のケアをするようにしましょう。

残された時間も多くありません。

悔いのないように、患者さんの不安や心細さをできるだけ和らげるようにしながらも、家族が疲弊しないようにお互いに交代で見守れる体制を作りましょう。

患者さんの心理を汲み取ったケアについてはこちらに書きましたのでチェックしてみてください。
参考告知を受けたがん患者の心理と家族ができる看護
参考末期癌の患者さんが怒りっぽい、暴言が増えた時の対処法。

まとめ

終末期のせん妄症状は、幻覚がみえたり、意味がわからない行動をとったりと、家族を混乱させがちです。

同時に、これらの症状がでてくると、いよいよお別れの時が迫っているということです。

伝えておきたいこと、やりのこしていることを悔いのないように行っておきましょう。

遠方にいる人を呼び寄せて会せたりするのもこの時期が最後の場合が多いのも知っておきましょう。

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